STEP5:【上級者編】クライアントのニーズに合わせた提案をしよう
Web制作スキルを身につけたら、次は「提案力」です。
ホームページ6万円の受注が、提案力を身に着けることで、15万円、30万円となっていきます。
このSTEPでは、売上につながる施策、提案のコツを紹介します。
なぜ提案が必要なのか?3つの理由を解説!

なぜホームページ制作のときに提案が必要なのか、3つの理由をお伝えします。
理由①:クライアントの成果を出すことが目的だから
ホームページ制作の本質は「売上につなげること」。
たとえば飲食店なら、以下のような目的があります。
- 来店数アップ(新規集客)
- 注文単価アップ(メニュー提案・導線設計)
- リピート率向上(LINEでクーポン配布など)
クライアントが求める「成果」に近づけるために、目的に沿った提案をしていきましょう。
理由②:課題を把握できていないことが多いから
多くのクライアントは、自分の課題を正しく理解していません。
例えば、以下のようなご相談がありました。
集客数は問題なく、リピート率を改善すると売上が上がる例でした。
こうした問いを通して、相手の「気づいていない課題」に寄り添うのが提案型の価値です。
ホームページをつくっただけでは集客できない

ホームページをつくったら、集客できるんですよね?

結論、ホームページをつくっただけでは集客はできません。
集客の方法は色々あるので、後ほど解説します。
理由③:提案で信頼され、単価も上がるから
ただの「作業者」ではなく、「頼れるパートナー」として見られることが理想です。
たとえば…
こんなひと言だけでも、クライアントは「自分のビジネスを考えてくれている」と感じてくれます。
- 「2件目のサイトもお願いできませんか?」と継続依頼につながる
- 「相場より高くても〇〇さんにお願いしたい」と単価交渉がスムーズになる
- 「Webならこの人」と紹介や指名も増える
提案力は「信頼」と「収入」の両方を伸ばす、最強の武器です。

提案したいけど、クライアントに合った提案ってどうしたらいいんですか?

結論、「売上の公式を知っておこう」ということです。
逆にこの公式を知らないと、クライアントに合った提案が難しいですね。
私もこの公式を知ってから、クライアントさんに提案しやすくなりました!
これから解説していきますね
売上の公式は「顧客数 × 成約率 × 単価 × リピート率」

売上を伸ばすには、
という公式を絶対に理解する必要があります。
1つずつ解説していきますね。
顧客数を増やす
「顧客数」は、来店・訪問・サイトにアクセスした人の数です。
オンライン集客はコストを抑えながら実行できるため、小規模事業者にとって非常に効果的です。
成約率(CV)を上げる
成約率(コンバージョン率)とは、「サイトに訪れた人のうち、実際に問い合わせや購入などのアクションを取った割合」です。
たとえば100人がアクセスして、3人が問い合わせすれば成約率は3%。
いくら集客しても、成約につながらなければ売上は伸びません。
単価を上げる

単価は「1回の取引あたりの売上」です。
いわば、「クライアントの商品価格を上げること」。
Web制作では、価格そのものを変えることは難しい部分です。
例えば、
- 商品がシャンプーだったら、シャンプーの価格を上げる
- 飲食店だったら、商品メニューの価格を上げる
ということです。
リピート率を上げる
ゴリゴリのマーケで広げるプロダクトもいいけど
— ひつじ (@hituji_1234) July 24, 2025
「使ってみたら満足度高すぎて感動して口コミで勝手に友だちに広めちゃう」
みたいな、そういういい商品を作りたいなと常々思ってる。がんばろう。
リピート率は、既存顧客が再度サービスを利用してくれる割合です。
新規集客よりもコストがかからず、安定した売上につながります。
ホームページ制作者が貢献できる点
このうち、ホームページ制作者が貢献できるのは以下の3つです。
単価を上げる提案は、ビジネス戦略に踏み込む領域となります。
基本的にはクライアント主導で進める内容です。

例えば、シャンプーを売るとして、シャンプーの値段を決めるのはクライアントさんの裁量ですよね。
売上アップに貢献する施策例
ここでは、実際にホームページ制作者がクライアントに提案できる施策を5つ紹介します。
どの施策がどの要素に貢献するかを整理しておきましょう。
| 売上アップに貢献する施策例 | |
|---|---|
| 施策 | 主に貢献する要素 |
| ①SNS運用 | 顧客数の増加(認知・集客) |
| ②SEO対策 | 顧客数の増加(検索流入) |
| ③Googleマップ(MEO)対策 | 顧客数の増加(地域ユーザー獲得) |
| ④公式LINEの導入・構築 | リピート率アップ、CV向上 |
| ⑤チラシ・看板などのオフライン施策 | 顧客数の増加(来店誘導) |
では、それぞれ解説していきます。

売上の公式は絶対に覚えておきましょう!
施策①:SNS運用

SNSは欠かせないですよね。
SNSを活用した情報発信は、広告費をかけずに新規顧客とつながれる手段です。
業種やターゲットに応じて、適したプラットフォームを提案しましょう。
【SNS例】
| SNS | 特徴 | 相性の良い業種・目的 |
| ビジュアル中心・拡散力◎・ストーリーズで気軽な発信が可能 | 美容室、カフェ、サロン、雑貨店などの店舗系 | |
| X (旧Twitter) | リアルタイム性が高く、短文で気軽に発信できる | イベント告知、日常の発信、個人のブランディング |
| TikTok | 動画で世界観を伝えやすく、若年層にリーチ可能 | 美容系、飲食、接客業、学習系サービスなど |
| 齢層高め、地域密着・コミュニティ向き | 地域イベント、公共系、BtoBの情報発信など |
SNS運用の詳細は、以下をご覧ください。

施策②:SEO対策

検索経由での集客を強化するなら、SEO対策が有効です。
たとえば、以下のような施策ですね。
- ターゲットキーワードを意識したサービスページ構成
- ブログやコラムでの情報発信(例:「○○市 おすすめ整体」など)
検索上位に表示されれば、24時間営業の営業マンのような存在になれます。
SNS対策の詳細は、以下をご覧ください。

施策③:Googleマップ(MEO)対策

実店舗ビジネスでは、Googleマップの最適化(MEO)が効果的です。
- Googleビジネスプロフィールの整備(写真・営業時間・説明文など)
- お客様からのレビュー獲得と返信対応
- 投稿機能の活用で最新情報を発信
地図検索で上位に表示されれば、近隣の見込み客を効率的に獲得できます。
Googleマップ(MEO)対策の詳細は、以下をご覧ください。


私もMEO対策を提案し、実施しました。
効果が出て、クライアントから喜んでいただきました。
MEO対策は、店舗であれば必須の対策ですね。

施策④:公式LINEの導入・構築

LINEはリピート率を上げるのに効果的なツールです。
- クーポンやイベント情報の定期配信
- 予約・問い合わせの導線に
- ステップ配信による見込み客の育成
Lステップなどのツールを使えば、より高度なシナリオ設計も可能です。
公式LINEの詳細は、以下をご覧ください。


実際に、クライアントへエルメッセージの導入をしました。
今まではお客様と電話でのやりとりをしていたそうです。
ただ、エルメッセージを導入してからは、顧客管理・予約管理・メッセージのやりとりができるようになったと喜んでいただきました。
施策⑤:その他のオフライン施策(チラシ・看板など)

ホームページと併用することで、オフライン施策も力を発揮します。
- チラシにQRコードを載せてサイトへ誘導
- 看板にURLやSNS情報を掲載
- 紙媒体で伝えきれない情報はWebで補完
オンラインとオフラインの連携を意識することで、相乗効果が生まれます。

デザイナーと組み、店舗の看板のデザインを作成しました!
ピラティスの店舗前に看板を設置したことで、数人が申し込みしてくれたそうです。

提案したことないし、正直提案する勇気なんてないです・・・
ホームページ制作だけでも大変なのに・・・

正直、やったことがないことを提案するのって怖いですよね。
ただ、考え方によっては自分も成長できますし、クライアントさんも喜んでくれますよ!
そこで、提案する際のマインドが本当に大事なので、詳しくは以下をご覧ください。

このマインドを持っておくだけでも、提案しやすくなります!
提案する制作者として意識したい3つのこと
提案型のホームページ制作者として、以下の3点を意識しましょう。
① 施策の「目的」と「導線」をセットで考える
提案するときは、「この施策は何のために行うのか」と「ユーザーをどう動かすか」をセットで考えましょう。

施策単体ではなく「導線設計」まで含めた提案をしましょう。
② クライアントが気づいていない課題に光を当てる
クライアントは「何に困っているか」を自覚できていないことも多いです。
ヒアリングを通じて、本当の課題に気づかせてあげましょう。
たとえば、
- 「集客がうまくいかない」と相談されたが、原因はリピート率の低さ
- SNS運用に力を入れているが、ホームページの設計が弱くコンバージョンにつながらない
「本質的な課題は何か?」と一緒に考えましょう。
③ 提案の引き出しを持っている人は選ばれる
「LINEもSNSもMEOも提案できますよ」と選択肢を持っている制作者は、頼られる存在になります。
そのために、ふだんから情報収集と実践を積み重ねておくのがおすすめです。
- 他業種の事例をストックする
- 自分でもブログやSNSを運用してみる
- ツールやトレンドを定期的にキャッチアップする

「提案できる=価値を提供できる」人は、価格ではなく信頼で選ばれるようになります。
まとめ:提案してどんどん価値貢献をしよう!
提案力とは、クライアントの課題を理解し、解決に導く力です。
「ホームページを作る」だけで終わらせず、「どうすれば売上につながるか」を一緒に考えられる人こそ、信頼される制作者です。
最初は小さな一言の提案でも構いません。
たとえば「お客様の声を入れると安心感が出ますよ」と伝えるだけでも、「この人は一緒にビジネスを考えてくれている」と感じてもらえます。
そして、クライアントに喜ばれる提案を積み重ねていくことで、単価は上がり、リピートや紹介も増えていきます。

次の案件では、ぜひ一歩踏み込んだ提案を意識してみましょう。
困ったら相談してみよう!
- 相談先→
