納品前チェックリストの使い方
今回は、ホームページ制作の「納品前チェックリストの使い方」について解説します。

制作が完了しても、誤字やリンク切れ、タグ設定の不備などが残っていると、修正依頼が増えたり、クライアントからの信頼を損ねる原因になります。
納品前はチェックリストを活用して、不具合の見落としを減らし、公開後のトラブルを防ぎましょう。
この記事では、納品前に確認すべきポイントを1つずつ紹介します。
納品前チェックリストとは?

納品前チェックリストとは、ホームページを納品する前に、デザイン・SEO・WordPressの動作などを確認するためのシートです。

制作後の見落としや不具合を防ぐ目的で、納品直前に必ず確認しておきましょう。
納品前に確認する内容は、主に次の3つに分かれます。
ここからは、各項目ごとのチェックポイントを詳しく解説していきます。

納品前チェックリストは「お役立ちシート」に含まれているため、コピーして自由にご利用ください。
👉 お役立ちシートはこちら
納品前チェック1. サイトデザイン

サイトデザインに関するチェックは、見た目や表示に関わる部分の確認をしていきます。
誤字脱字やリンクエラーは、クライアントや利用者の目に直接触れる部分なので、丁寧にチェックしましょう。
1-1. テキスト

テキスト部分では、誤字脱字チェックや文章の読みやすさなどを確認していきます。
ホームページ全体を通して、以下の項目をチェックしましょう。
- ダミーテキストや誤字脱字が残っていないか
- 半角・全角、日付や名前などの表記ルールが統一されているか
- 文章内の文体(です・ます調/である調)を統一されているか
- 不自然な改行やスペースがないか

文章の書き方や構成に違和感を感じたり、迷ったりしたときは以下の記事を参考にしてください。
1-2. 画像

画像に関するチェックでは、見た目のクオリティや、サイトの表示速度に関わるデータ容量などを確認します。
- サンプル画像や未購入の素材が残っていないか
- 画像を圧縮して、ファイルサイズを適切なサイズに圧縮しているか
- 画質が荒い・ぼやけている画像がないか
特に、画像の容量が大きいとサイトの表示速度が遅くなり、SEOやユーザーの使用感(UX)にも悪影響を与えます。

WordPressでホームページ制作をする場合は、画像の自動変換プラグイン(例:EWWW Image Optimizer) を使うのがおすすめです。


1-3. お問い合わせフォーム

お問い合わせフォームでは、ユーザーが送信した内容が正しく届いているかを必ず確認します。
- ユーザー側:送信完了画面や自動返信メールが正しく送信されるか
- 管理者側:問い合わせ内容が指定のメールアドレスに届いているか
iPhoneやAndroidなど、端末ごとに不具合が起きる場合もあるため、テスト送信は複数回行うのが安心です。

また、入力フォームの項目名やボタンのラベルに誤字脱字や不自然な表現がないかもチェックしましょう。
1-4. エラー

エラー関連のチェックでは、リンク切れや表示崩れなど、ユーザーの使用感を損なう不具合がないかを確認します。
納品前は、次の項目を1つずつチェックしましょう。
- ページ内でリンク切れを起こしていないか
- SNSなど外部リンク先のURLは正しいか
- 各種ブラウザ(Chrome/Safariなど)で表示崩れがないか
- Googleマップなどの外部コンテンツが正しく表示されているか

リンク切れについては、「W3C Link Checker」などのツールを使うのがおすすめです。
1-5. その他
その他のチェックでは、テーマやデバイス環境に関わる項目を確認します。
- デバイスごとにデザイン崩れがないか(PC/スマホ/タブレット)
- 使用しているテーマ(例:OLTANA)のバージョンが最新かどうか
テーマのアップデートが行われていない場合、表示崩れやプラグインとの互換性トラブルが発生することもあります。

最新版を適用したうえで、複数デバイスで最終確認を行いましょう。
納品前チェック2. SEO関連

SEO関連のチェックでは、主にサイトの集客と分析に関わる要素を確認します。

SEOに関わる部分にミスがあると、検索結果に正しく表示されなかったり、アクセス解析が機能しなかったりするため注意しましょう。
2-1. <head>タグ内

<head>タグ内では、検索エンジンやSNSで表示に関わる基本情報を確認します。
これらの設定が正しく行われていないと、検索結果での表示内容が不適切になったり、SNS共有時に意図しない情報が表示されたりしてしまうことがあります。
- タイトルタグとディスクリプションが正しく設定されているか
- noindexタグが残っていないか(公開前に解除されているか)
- ファビコン(ブラウザのタブに表示されるアイコン)が設定されているか
- OGP(og:title/og:description/og:image)が正しく設定されているか

noindexの解除忘れは公開後のSEOトラブルにつながるため、納品前に必ず解除しておきましょう。
また、OGPの設定はSNSでのシェア時に正しい画像・タイトルが表示されるかを実際に投稿してテストするのがおすすめです。
2-2. ドメイン

ドメインの設定では、アクセス時のURLが正しく統一されているか、SSL(通信の暗号化)が有効になっているかを確認します。
- 「wwwあり/なし」のURLが統一されているか
- 「http → https」のリダイレクトが有効になっているか
確認方法
1. 「wwwあり/なし」のリダイレクトを確認する
ブラウザのアドレスバーに「https://確認したいURL.com」「https://www.確認したいURL.com」の2つを入力してアクセスします。
アクセスした結果、どちらかのURLに自動で切り替わればOK(リダイレクト設定済み)です。
両方で別ページが表示される場合は、SEO評価が分散してしまうため修正しましょう。
2. 「http → https」のリダイレクトを確認する
アドレスバーに「http://確認したいURL.com」と入力してアクセスし、自動的に「https://確認したいURL.com」に切り替わればOKです。
変わらない場合は、サーバーやWordPress設定で常時SSL化を有効にします。
2-3. 計測タグ設定

計測タグの設定では、アクセス解析やコンバージョン計測のためのタグが正しく設置されているかを確認します。

タグが誤っていると、アクセス数や問い合わせ件数が正しく記録されません。
- Googleアナリティクス(GA4)のタグが正しく設置されているか
- コンバージョンタグが正しく計測されているか
- Google Search Consoleに正しく登録されているか
- Google Tag Manager(GTM)のコンテナコードが正しいか
- その他の計測タグ(例:LINEタグなど)が正常に動作しているか
正しく計測されているかについては、設置したそれぞれのツールからご確認ください。
2-4. その他
その他の項目では、検索エンジンに正しくサイト情報が伝わるよう、サイトマップやrobots設定を確認します。
正常に登録されていれば、スムーズにページが検索結果に表示されます。
- XMLサイトマップが正しく生成・送信されているか
- robots.txtの内容が正しいか(Disallow: / が残っていないか)
- 投稿者情報やプロフィール設定がされているか
サイトマップやrobots.txtは、通常はWordPressやプラグインで自動生成されますが、念のため内容に問題がないか確認しておきましょう。

例えば、サイトマップの確認方法としては「https://確認したいURL/sitemap.xml」にアクセスして、「404エラー」が表示されなければOKです。
納品前チェック3. WordPress

WordPress関連のチェックでは、不要なデータが残っていないか、設定ミスがないかを確認します。
- デバッグモード(エラー原因を調べる機能)をOFFにしているか
- 不要な記事データ(下書きやゴミ箱など)が残っていないか
- 使っていないプラグインやテーマが削除されているか
- データベースのバックアップが取得されているか
デバッグモードをONのままにしておくと、サイトの画面上部などにエラーメッセージが表示される場合があります。

また、不要なプラグインや下書きデータは、セキュリティリスクや容量圧迫の原因となるため、納品前に必ず整理しておきましょう。
納品前チェックリストの使い方まとめ
納品前チェックリストを活用することで、見落としや不具合を防ぎ、余計な修正依頼を減らせます。

納品後にリンクエラーなどが原因でクライアントに不利益が生じると、損害賠償を請求されるケースもあります。
チェックリストを活用して、公開後にトラブルが起きない状態で必ず納品しましょう。
納品チェックが完了し、サイトを公開したら、納品後の対応についてもご確認ください。
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