実店舗への価値提供を最大化するMEO提案術｜制作者が知るべき基本と実務
ホームページ制作はOLTANAで進めやすくなりましたが、実店舗クライアントへの提案では迷う場面が出てきます。
なかでも効果が高いのに見落とされがちなMEO（Googleマップ対策）は、正しく理解し、根拠をもって説明できるようにしていきましょう！
MEOとは？なぜ実店舗ビジネスに必須なのか
MEO（ローカルSEO）の基本と仕組み
MEO（ローカルSEO）は、Google検索やGoogleマップで店舗を上位表示させるための施策です。
ユーザーが
「地域名＋業種名」「近くの○○」
と検索した際に自店舗が表示されるよう最適化します。
Googleがローカル検索の順位を決める主な指標は次の3つです。
特に「知名度」は大きく影響し、写真の数や口コミの質によって順位が変わることも珍しくありません。
Google検索で“60%以上が店舗検索に利用”というデータ
PR TIMESによると、
という結果が出ています。
店舗探しの行動がすでにGoogle中心で行われているため、MEO対策をしていないだけで来店機会を大きく逃してしまいます。
参考として、店舗検索に使われやすいサービスの比較をまとめると次の通りです。
| 利用割合 | サービス | 特徴 |
| 最も多い | Google検索・Googleマップ | 現在地から探しやすく、来店までの導線が短い |
| 次に多い | 口コミサイト | 情報は深いが行動までの距離が長い |
| 補助的に利用 | InstagramなどのSNS | 雰囲気確認向き。来店動線は弱い |
このデータからも、Googleが実店舗ビジネスの“入口”になっていることがわかります。
MEOのメリット
メリット①：来店導線が圧倒的に短い
Googleマップはユーザーの行動までの距離が最も短い媒体です。
また、私が担当した実店舗クライアントでも、Googleビジネスプロフィールが未設定だったため、営業時間や写真がまったく表示されない状態でした。
ホームページ制作とセットでMEO対策を行った結果、店舗名検索以外の「地域名＋業種名」でも表示されるようになり、Googleマップ経由の接触が明確に増えました。
メリット②：無料で始められる（コスパ最強）
Googleビジネスプロフィールは無料で開設でき、基本的な運用も0円です。
コストを掛けずに集客導線を増やせるため、実店舗とは特に相性が良い施策です。
メリット③：エリア検索で表示されやすい
SEOより競合が少ない地域検索では、
「◯◯駅 × 業種」「◯◯市 × 店舗名」
といったキーワードで上位表示が狙いやすくなります。
メリット④：口コミが“資産”になる
口コミ・写真などは積み上がり、以下の効果が生まれます。
- 信頼性の向上
- 新規ユーザーの不安解消
- 上位表示へのプラス評価
長期的な集客資産として機能するのもMEOの魅力ですね。
MEOのデメリット
デメリット①：口コミ管理の手間が必要
近所のラーメン屋、Googleで良い点つけると肉寿司だかなんか貰えるらしくて口コミが詐欺みたいになってるのよね
— 座間 祥 レベル51 (@shou__zama2) September 10, 2025
返信見てるとうわってなる pic.twitter.com/8jP4WkRRj7
悪い口コミを放置したり、不適切な返信をすると、逆にイメージダウンにつながります。
口コミ対応体制の有無は、制作者が事前に確認しておくべきポイントです。
デメリット②：上位3位に入らないと露出が落ちる
Googleマップの“ローカルパック”は上位3件のみ表示されるため、4位以下に落ちると露出が大幅に低下します。
| 順位 | クリック率の傾向 |
| 1位 | 最もクリックされる |
| 2位 | まだ多い |
| 3位 | 十分狙える |
| 4位以下 | 露出が大きく低下 |
特に競争が激しいエリアでは、継続的な運用が必須になります。
デメリット③：運用を続けないと評価が落ちる
MEOは「1回設定して終わり」ではありません。
放置すると順位が落ちることもあるため、継続運用が前提です。
デメリット④：クライアントの協力が必要
制作者だけで完結しないのがMEOの特徴です。
- 写真素材の提供
- 最新の営業時間の共有
- 口コミ依頼の協力
こうした協力体制がないと、成果が出にくい点は必ず説明すべきポイントです。
MEOと相性の良い業種
MEOは「地域 × 行動」で検索される業種と相性が抜群です。
ユーザーが“行動直前”にGoogle検索をするため、実店舗ビジネスには特に効果があります。
これらの業種は「近くの ○○」「◯◯駅 ○○」の検索が多く、Googleマップが“ユーザーの比較画面”として使われるため、MEOの恩恵を大きく受けます。
逆に提案しなくてよいサービス
以下のような“エリア検索と相性の低い業種”は、無理にMEOを提案する必要はありません。
MEOの費用感・相場（制作者向けの実務ベース）
一般的なMEO相場
MEOの費用は依頼先や対応範囲によって大きく変わります。
専門業者やWeb制作会社の場合は、以下のような価格帯が一般的です。
| 項目 | 相場価格 | 主な内容 |
| 初期設定 | 3〜5万円 | 情報整備、カテゴリ最適化、写真登録、 投稿設定 |
| 月額運用 | 1〜5万円 | 投稿代行、写真追加、口コミ返信、 順位改善施策 |
| 成果報酬型 | 500〜2,000円／日 | 指定キーワードで上位表示時に日額発生 |
専門会社は作業範囲が広いため価格は高めになります。
一方で、個人制作者の場合はもう少し現実的な価格帯で提案することが多いです。
個人制作者・小規模案件なら「ココナラの相場」が参考になる
人事業主や小規模クライアント向けの価格設定は、ココナラの相場が非常に参考になります。
| 項目 | 相場価格 | 特徴 |
| 初期設定 （スポット） | 1〜3万円 | 一度のセットアップで完結 |
| 月額サポート （軽め） | 3,000〜1万円 | 投稿なし・基本サポート中心 |
| 月額サポート （通常） | 1〜3万円 | 投稿代行、写真追加、改善アドバイスなど |
小規模店舗の多くは「まずは初期設定だけ頼みたい」というニーズが強く、スポット依頼が特に通りやすい価格帯です。
個人制作者の場合はもう少し現実的な価格帯で提案することが多いです。
実績をつくるために“初回は2万円で提供”
私自身が最初にMEOを提案した際は、実績を作りたかったため以下のように提供しました。
- 初期設定のみ：2万円（カテゴリ設定・情報整備・写真追加など）
- 運用はクライアント側に「口コミを増やしてください」と依頼し、作業はそこで完了
ただ、整備後に
- 写真を追加
- メニュー変更
- 投稿の設定
などの提案でスポットで発生し、自然にリピートにつながりました。
この「初回スポット → 状況に応じて追加作業」という流れは、個人制作者にとって非常に現実的です。
まとめ：実店舗クライアントにはMEOを“標準装備”にしよう
- MEOは実店舗の集客を強化できる施策。
- 初期設定だけでも効果が出やすく、制作者が提案する価値は十分あり。
- ホームページ制作とあわせて“MEO標準提案”を取り入れよう。
実店舗にとってMEOは、ホームページと同じくらい重要な基本施策です。
店舗検索の多くがGoogleで行われる今、MEOを整えるだけで来店導線は大きく改善します。
制作者が初期設定をセットで提案するだけで価値提供が高まり、実績づくりやリピートにもつながります。
実店舗クライアントと関わるときは、MEOを“標準提案”として取り入れていきましょう。
困ったら相談してみよう！
- 相談先→